ご自身のお墓を選ぶ際、まず最初に「公営墓地」「寺院墓地」「民間墓地」どのタイプの墓地にすれば良いのか悩む人も多いのではないでしょうか。
この記事ではそれぞれの墓地の違いや、メリット・デメリットについてご説明します。
この記事はこんな方におすすめ!
●札幌や石狩エリアでお墓を探している方
●「公営墓地」「寺院墓地」「民間墓地」どこを選べばいいか悩んでいる方
●「公営墓地」「寺院墓地」「民間墓地」の違いを知りたい方
公営墓地、寺院墓地、民間墓地それぞれの特徴
公営墓地とは
公営墓地とは、自治体が管理・運営している墓地です。
公営なので、使用料や管理料は比較的安価となっています。
「宗旨・宗派不問」「自治体が運営するので安心」「石材店を自由に選ぶことが可能」なケースがほとんどです。
ただし、利用するためには公募に申し込む必要があり、申込者が多い場合は抽選に当選しないと墓地を利用することができません。
応募時期もまちまちなので、公営墓地に入りたい場合は自治体の公募情報を定期的にチェックしておく必要があります。
また、公募へ申し込むためには「運営する自治体に住んでいること」、「遺骨が手元にあること」などの条件が設けられている場合があります。
寺院墓地とは
寺院墓地とは、寺院などの、宗教法人が運営を行うお墓のことです。
通常、寺院墓地はお寺の境内にあります。
寺院墓地は、一般的にその宗旨宗派の檀家でないと申し込むことができません。
檀家はお寺を経済的に支える役目があるため、寺院墓地にお墓を建てると必然的にお寺との接点が増えます。
例えば、お寺の行事や活動に参加したり、寄付やお布施をしたりといった奉仕活動を求められることも多いようです。
また、出入りの石材店が決まってる場合もあるので、寺院墓地でお墓を建てる際は指定石材店を確認しておく必要があります。
民間墓地とは
民間墓地とは、公益法人や宗教法人が経営している墓地です。
日常の管理運営は、委託を受けた民間企業が提供している場合もあります。
使用条件は寺院墓地と比べて厳格でない場合が多く、宗旨・宗派不問で利用できるケースがほとんどです。
施設は充実している場合が多い一方で、使用料・管理料・建墓費用が高めの傾向があります。
また、建墓プランにも様々な制約が多く、指定石材店制度がある場合もありますが墓地によっては自由に石材店を選べる場合もあります。
公営墓地、寺院墓地、民間墓地、メリット・デメリットは?
続いて、公営墓地、寺院墓地、民間墓地それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
公営墓地のメリット・デメリット
地方自治体が運営を行う公営墓地にはこのようなメリット・デメリットがあります。
【公営墓地のメリット】
◆費用を安く抑えられる
公営霊園は、住民向けの行政サービスなので比較的安い費用でお墓を建てることができます。
また、管理料も安めに設定されているところが多いのでランニングコストも安く抑えることが可能です。
◆宗教や国籍不問
民間墓地と同様、公営墓地には宗教や国籍の制約がありません。
◆希望する石材店を選ぶことが可能
一般的に公営墓地に石材店の指定はないので、好きな石材店を選ぶことが可能です。
【公営墓地のデメリット】
◆入手しにくい場合がある
公営墓地は抽選の場合が多く、競争倍率も高いため入手しにくいと言われています。また、公募のタイミングもまちまちで時期を逃すと抽選に申し込むことができません。
◆住民しか申し込むことができない
公営霊園は、住民向けの行政サービスなので、その自治体に住んでいない人は申し込めないケースがほとんどです。
◆サービスが少ない施設が多い
公営墓地は簡素な施設しか併設されていない場所が多いです。
また、法要の際に僧侶の手配は自身で行う必要があります。
◆生前の申し込みができない場合も
公営墓地は、手元に遺骨がある場合のみ申し込み可能という制約を設けているケースが多いです。
生前にお墓を決めたい人にとっては適していません。
寺院墓地のメリット・デメリット
寺院が運営を行う寺院墓地にお墓を建てるメリット・デメリットにはこのようなものがあります。
【寺院墓地のメリット】
◆安心して供養してもらうことができる
僧侶が近くにいるため、安心して墓地の管理を任せることができます。
また、決まった信仰がある方にとって、自分の宗旨に沿った方法で丁寧に供養してもらえることは大きなメリットと言えます。
◆法要の際、寺院を活用できる
寺院墓地にお墓がある場合、寺院で法要を行い、そのまま寺院墓地でお墓参りをすることが可能です。一連の流れは僧侶に一任できるので、従来の葬儀や法要を仏式で行いたい場合にはメリットになります。
【寺院墓地のデメリット】
◆寺院の檀家になる必要がある
寺院墓地にお墓を建てると、一般的にその寺院の檀家になります。
檀家になる際には、入檀料や志納金が求められる場合も。
また、檀家になると寺院の行事や奉仕活動に参加を求められたり、寺院の維持のために寄付金を求められたりすることもあります。
お寺との接点が増えることは悪いことばかりではありませんが、多忙な人はそういった活動を負担と感じてしまうかもしれません。
◆改宗を求められる場合もある
寺院墓地にお墓を建てる際、その寺の宗旨・宗派に入壇する必要があります。
また、法要などを行う際はその寺院が所属している宗派で執り行われます。
信仰にこだわりがある場合は自分の宗派・宗旨に合う寺院墓地を選ぶようにしましょう。
◆指定石材店が決まっている場合がある
寺院墓地の場合、寺院が指定している石材店以外は利用できない可能性があります。指定の石材店に自分が希望する石材がないという可能性もあるので、寺院に墓地を建てる際はあらかじめ指定石材店を確認しておくと良いでしょう。
民間墓地のメリット・デメリット
民間墓地にはこのようなメリット・デメリットがあります。
【民間墓地のメリット】
◆制約が比較的少ない
民間墓地はほとんどの墓地で住所、宗教宗派や国籍の制約がありません。
また、公営墓地は遺骨があることが申込みの際の資格制限となっていることもありますが、民間墓地の場合はそういった制約はなく、いつでもお墓を契約することが可能です。
◆サービスが充実している
民間墓地は、法要施設や駐車場などのサービスが充実している場所が多いです。
墓地のラインナップも豊富で、芝生墓地や樹木葬墓地、ペットと入れるお墓など、多様なニーズに応える霊園も少なくありません。
また、送迎サービスや、お墓参りやお墓掃除の代行サービスなどを実施している所もあります。
◆お墓を入手しやすい
寺院墓地や公営墓地は空きがなかなか出ないことが少なくありません。
一方で民間墓地は空きがある場合が多く、入手しやすいところもメリットです。
【民間墓地のデメリット】
◆費用がかかる
民間墓地は公営墓地や寺院墓地と比較して費用が高くなりがちな傾向があります。
民間墓地でお墓を建てる場合、使用料・管理料・建墓費用がどの程度かかるのかしっかり吟味するようにしましょう。
◆指定石材店が決まっている場合がある
寺院墓地同様、民間墓地も指定石材店以外は利用できない可能性があります。民間墓地に墓地を建てる際は、あらかじめ指定石材店を確認しておくと良いでしょう。
墓地は「買う」のではなく「借りる」もの
お墓を建てる時、よく墓地を「買う」と言ってしまいがちですが、実は墓地は「買う」のではなく、墓所として使える権利を墓地経営者から「借りる」もの。
墓地を使用する際は、墓地経営者の指示に従って墓地を使用します。
まとめ
一見同じように見える「公営墓地」「寺院墓地」「民間墓地」ですが、厳密に見ていくと様々な違いがあります。
予算や、希望する供養の方法、お墓のスタイルなどに合わせてご自身に最適な施設を選ぶようにしてみてくださいね。
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